仙台での後悔が一つだけあります。それは、はらこ飯を食べ損ねたことです。
なぜ、はらこ飯の存在を忘れていたのか。タイムラインに流れる薄ピンクの身とオレンジの煌めきを見ながら、呆然と立ち尽くすしかありませんでした。なぜ、私は仙台に来てまで、親子丼を食べてしまったのか。
"究極の"という言葉に釣られ、今食べるべきではない鶏の親子を食べてしまった。本当に食べるべきは、はらこ飯だったのに___
仙台での後悔はそれくらいで、残りは全てが充実していました。
土曜日の朝、東京駅から3列シートの高速バスで仙台に向けて出発。1万円を支払えば1時間で到着する仙台に、私はなぜ、5,400円を支払い5時間30分かけて向かうことにしたのか。当時の私の財政は、まともな判断力を失うほどには厳しいものだったのだと思います。
とは言え、バス移動にも利点はあります。それは、各地のサービスエリアでグルメを堪能できることです。茨城ではスイートポテトを、福島ではフライドチキンサンドに舌鼓を打ち、途中で意識を失いながら、気が付けば仙台に到着。
到着してすぐに知人数名に偶然出会い、景色は変われども人は変わらぬことを実感しました。
仙台初回のランチとして、駅直結の商業施設内にある塩釜と名の付く立ち食い鮨で、特上にぎりを注文しました。まぐろは旨みが強くありながら脂身がしつこくなく、後味はさっぱりとしていました。雲丹は締まった塩味(えんみ)が程よく、上品な味わい。車海老は下処理が丁寧でえぐみがなく、職人の手仕事が光ります。一皿どのネタも大変美味しく、キンキンに冷えたビールとも最高のマリアージュを奏でています。新幹線ではなく高速バス移動を選択したことで、実質無料で仙台の上質なお鮨を味わうことができました。同時に、今回のツアー遠征も大成功を収められることを確信しました。

ランチ後はずんだシェイクエクセラを注文して観衆の注目を集め、そのままの足でホテルにチェックイン。

駅に戻り、今回チームを組んだ他3名と合流し、岩切駅へと向かいました。仙台駅から岩切駅までは10分とかからず、1時間に5本程度運行しているため、移動は想像よりもスムーズです。
岩切駅からはタクシーに乗り換え、セキスイハイムスーパーアリーナまでは5km程度。代金は4人で割ると1人あたり550円と、電車賃を含めたとしてもシャトルバス利用に比べ交通費を半額以下に抑えることができます。利府駅は混み合うと予想し、岩切駅から向かうという判断は、時間や移動のストレスの観点から一定の効果が見られたと考えております。
タクシーを降り、軽い山登りをさせられ、会場に到着。あいにくの天候だったため、パネルやのぼりを撮影して早めに入場しました。


DAY1の座席は、注釈付指定席の上手前方エリアでした。セットの滑り台の目の前に位置し、中二階にメンバーが登ると視線はほぼフラットになります。
臨場感ある座席で、メンバーと一緒にライブを楽しめました。推しメンである岩本蓮加ちゃんからはいつものレスをもらい、賀喜遥香ちゃんや一ノ瀬美空ちゃんといった人気メンバーの姿もすぐ近くで見ることができ、可愛いに溢れたライブでした。
パフォーマンスで言うと、何度も観ていると大きな変化に気付くことはなかなか難しくもありますが、『最後に階段を駆け上がったのはいつだ?』における岩本蓮加ちゃんのダンスがそれまで以上に優雅で、サビ後のリズムを取る身体の動かし方が、肩ではなく首からのように見えて、それが周囲と比べて情報量を10%程度増やすことに寄与していて、そこに気付けたことが嬉しかったです。
広島公演で初披露された『告白したい病』はすでに夏の主役で、曲中の体温が5℃上昇するほどの熱量でした。
夏曲は遠藤さくらで『自惚れビーチ』を取り返すことができ、中西アルノちゃんの名前を叫ぶアンコールも楽しかったです。連番相手が田村真佑ちゃんから投げキッスをもらっていたのもよかったです。
終演後は強い雨に降られながらタクシー待機。やはり心配すべきは帰り道でした。岩切駅に戻り、電車で仙台駅へ。お楽しみの宴会が開幕です。
三角あぶらあげ!牛たん!アスパラの天ぷら!カキフライ!笹かまぼこの天ぷら!長芋の梅肉漬け!生ビール!日本酒飲み比べ!
仙台駅を出てすぐの、地元の居酒屋。落ち着く空間に、たしかな料理。仙台に引っ越したくなる美味しさでした。

ホテルに戻り、いただいたさいちの黒胡麻おはぎをいただき、シャワーを浴び、忘れぬ内にシリアル応募を済ませ、就寝。

翌朝はチェックアウトギリギリまでホテルに滞在し、続く悪天候のため、仙台駅で食事を楽しむことに。駅地下にある、昭和29年創業の純喫茶エビアンの小倉トーストとコーヒー。目いっぱい詰められたあんことホイップクリームがサクサクのトーストに非常によく合う。コーヒーはフルーティーな味わいで、苦味はほとんどなく、アロマのように癒される。そんな素敵なセットが710円ぽっきり。次に訪れた時にもまた味わいたい、そう思わせるだけの魅力がありました。

昼食は、冒頭に記載した究極の親子丼。香ばしい香りがグレート・ラガー(秋保の地ビール)によく合います。


満腹になり暇を持て余していたところ、親愛なる"ゆうちゃま"(※)が仙台に到着したとのことで合流し、小一時間談笑。「setlog撮るのでピースしてくださぁ〜い」と末尾にハートを付けて言うので指示通りにしましたが、白魚のような手と、関節がゴツゴツとした茶色がかった肌色の手が、対照的でした。
(※…ゆうちゃまについては2つ前のブログ『1707km』参照)
DAY2は開演が1時間早いこともあり、その場で解散して駅のホームへ。昨日と同じルートで会場を目指します。
あろうことか、傘はコインロッカーに預けた鞄に入れてしまっており、連れ立った皆様の傘に入れていただく始末。その節はありがとうございました。
前日に続き早めに入場を試みるも、鳴り響く金属探知機。ベルトしていますか。何か危険物をお持ちですか。その場のスタッフは焦り顔で問いかけます。いいえ。じゃあ、一体何なんですか。押し問答です。ポケットを掘ると、そこにはガムの銀紙がありました。犯人は私です。そう言って銀紙は自供し、事件は無事解決しました。
DAY2の座席は、注釈付指定席の下手超前方エリアでした。セットのブランコの目の前に位置し、中二階にメンバーが登ると視線はほぼフラットになります。前日に比べてよりステージが見えやすい角度で、ステージと地続きの単なるとてもよく見える座席でした。
宮城DAY2は、この夏で最も岩本蓮加ちゃんからレスをもらえた日でした。
周囲に推し被りがいなかったことが、最も大きな要因だったと分析しています。
私の1曲目は、両手でバナータオルを広げ、その右手でペンライトを2本持ちし、岩本蓮加ちゃん推しがそこに存在することをそれとなくアピールところから始まります。パフォーマンス中にこちら側を向いたとき、裸眼で視力2.0の岩本蓮加ちゃんは必ず気付くからです。レスを貰うためには、まずはレスを貰う目的ではない"仕込み"が大切であると私は考えています。
この取り組みは、神奈川公演でお見かけした岩本蓮加ちゃんのママの姿を参考にしています。ママはライブ中、終始"れんたん"のバナータオルを両手で広げ、娘が輝く姿を真っ直ぐな綺麗な瞳で見つめていました。私もこれになろう。大切なことはすべて義母から教わりました。
位置確認さえできれば、レスを貰うには後は運とタイミングの問題です。尚、私はレスを貰う目的でライブ参戦しているわけではありませんが、機会を最大限に活かすという意識は常に持ち合わせています。パフォーマンスをしっかり観て、レス曲ではすべてのレスを貰う、その意識です。
MC1のタイミングで、事件は起きました。メンバーが楽しくトークを繰り広げる中、岩本蓮加ちゃんだけがなぜか下手側を向き、こちらに手を振りました。手を振られたので、もちろん私も振り返します。すると岩本蓮加ちゃんは満面の笑みを見せてくれ、私はバナータオルで応えます。岩本蓮加ちゃんは強く指差し、こちらに近づこうと手を伸ばしました。アリーナ最前ではそういった経験がありますが、ステージサイドにわざわざ向いてまでアピールされることは今までありませんでした。それなりに距離があるにも関わらず私宛てであることははっきりと分かり、連番相手は「岩本蓮加ヤバすぎだろ、おい」と驚きの表情を見せました。普段の私であれば、「まあ、私なんで」とドヤ顔を決めるところですが、さすがにレスが強すぎるあまり、私自身も素直に驚きました。岩本蓮加ちゃんがここまでするということは、何か伝えたいことがあるのではないか、そう考えました。序盤の様子を見ると、明らかに調子が良さそうでした。宮城DAY2はそれまでより更にもう一段ギアをあげているご様子。「私のことをしっかり見ておくように」という合図だと理解しました。
たしかに、ダンスのキレ、一つひとつの動きの細やかさ、腰の捻り方、表情、視野の広さ、どれをとっても持てる力を出せていて、自由に楽しむ姿がそこにはありました。ダンス選抜で更に自信を持てましたね。
夏曲は、矢田萌華ちゃんで『太陽ノック』を取り戻しました。東北の地で秋田県出身のメンバーが同じく秋田県出身の先輩の夏曲を披露するというのはとても収まりが良く。矢田萌華ちゃんはDAY1のチャレンジ楽曲『ごめんね、スムージー』でもセンターを務め、活躍を見せる2日間でした。
ライブ終盤の表題メドレーでは、DAY1で言及した『最後に階段を駆け上がったのはいつだ?』で、意図的と取れる変化が見られました。後列で踊っている最中、正面からはわからない程度に一歩後ろに下がり、ステージサイドからよく見えるようにしてくれていたのです。さすがにたまたまだと思いますが、立ち位置がズレる場面を今まで見たことがなかったため、念が通じたのかもしれません。首の動きの他に、腰の自在性も感じられました。腰の動きがパフォーマンス全体に奥行きをもたらし、"見応えがあるダンス"と評される表現へと繋がります。振付に対する味付けが一流。ライブパフォーマンスで新たな魅力を見つけられることが嬉しく、こうして書き留めています。
『好きというのはロックだぜ!』でタオルを回しながら上手、下手と行き来するときも、私の方を目がけて来てくれて、もう何もアピールする必要がありませんでした。夢中になって一緒にタオルを回しました。
本編ラストの『是非に及ばず』は、田村真佑ちゃんと向き合った時に見せる岩本蓮加ちゃんの表情がまさにロックで、楽しんでパフォーマンスしている姿が本当に素敵です。シンプルなメッセージで、私も大好きな楽曲。残りの会場でも大いに盛り上げたいですね。
アンコールで、岩本蓮加ちゃんはいよいよアリーナトロッコに乗りました。上手からアリーナをコの字に走り、会場全体にファンサービスを送ります。岩本蓮加ちゃんは基本的に下手ではスタンド側を向いていることが多く、当たり前のようにここでもレスを貰えるだろうと鷹を括っていました。しかし、あろうことか、途中でアリーナA2側へと向きを変えたのです。レスは必然のはずが、窮地へと立たされました。このライブ、このまま終わってもいいのか。悔いは残らないのか。祈るしかありませんでした。するとどうでしょう。岩本蓮加ちゃんは「わかってるよ」と言わんばかりに、こちらから最も見えやすい位置を通過するタイミングでレスをくれたのです。すべて計算か…。私の心はいとも簡単に見透かされ、彼女のシナリオにしっかりと書き込まれていました。岩本蓮加ちゃんは手で髪を流し、その福耳を見せました。
その後披露される『告白したい秒』に、体温はどこまでも上がり続けました。
おなじみの『乃木坂の詩』でライブは閉幕。
メンバーは目の前の階段を降りて退場するため、ここでもレスチャンスが待ち構えています。この時はもう何も心配するはありませんでした。岩本蓮加ちゃんが目の前に来るタイミングを待ち、メッセージを書いたスケブを見せるだけです。メッセージを見た岩本蓮加ちゃんは微笑み、頭の上で大きく丸を作り、ステージを下りました。
宮城DAY2もまた、たくさん楽しませていただきました。なぜ、ずっとこうして構ってくれるのだろうと考えた時、それはきっと10年分の愛なんだろうと思いました。ただそばに居続けた結果に対する愛なんだろう。最後まで構ってくれると強く約束してくれた日から、より多くの愛を受け取っているように感じます。本当にいつも受け取ってばかりで。これからも一瞬一瞬を大切に、同じ時間を分かち合えたら嬉しいです。
帰りはシャトルバスを利用しました。
乗れば仙台駅に着く優れもの。しかし、高い。実は、当日券として片道のチケットも売られており、やや割高ですが、帰りだけ利用する、ということも可能です。チケットはシャトルバス乗り場付近のテントで終演後に購入することができ、おすすめです。
仙台駅で酒と食料を調達し、ホームで新幹線を待っているときのこと。乃木坂46のメンバーほぼ全員がすぐ目の前を通り、全員サイン会の模擬テストのような状況になりました。中西アルノちゃんは黒のレースのようなブラウスを着ていて思春期男子の心をくすぐる。小川彩ちゃんは口を半開きで周囲を見渡し、本当に赤ちゃん。一ノ瀬美空ちゃんは2時間半のライブ後とは思えないほどの輝きを放ち、テレビで見るよりさらに数倍可愛い。マネージャーに連れられ何度か目の前を通る度に、目の前がひまわり畑になり爽やかな風が吹き抜けました。
メンバーと同じ新幹線で東京方面へと戻りました。道中で「乃木坂46×東北新幹線 TRAINツアー」を聴き、宮城遠征の全スケジュールを無事に完走。
セキスイハイムスーパーアリーナは私にとって初めての会場でしたが、岩本蓮加ちゃんやメンバーの皆様、お会いした皆様のおかげで楽しく過ごすことができました。本当にありがとうございました。

ツアーはいよいよ、福岡公演で地方ファイナルです。6月中旬の福井公演から始まって、もうあっという間ですね。この夏も沢山の素敵な思い出ができました。福岡でも目いっぱい楽しみます。ライブも、グルメも。
それでは、本日はこの辺で。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
また次回のブログでお会いしましょう。
おわり